配当王(2)ドーバー・コープ(DOV)とは?
以前、連続増配年数が一番長い企業として、アメリカン・ステーツ・ウォーター(AWR)を紹介しました。
今回は二番目に長い企業であるドーバー・コープ(DOV)を簡単に紹介したいと思ます。
ドーバー・コープ(DOV)は増配年数63年で、アメリカン・スターツ・ウォーターの64年に次いで2番目に長い配当王です。
日本で生活していると聞くことが無い(少ない?)企業だと思います。
1.企業概要
企業名:ドーバー・コーポレーション
所在地:イリノイ州
設立:1955年
売上金額:約70億ドル(≒7,572億円)
セクター:Industrials(製造・サービス)
インダストリーグループ:工業製品
2.事業内容
ドーバーは主に3つのセグメントで事業展開しています。
(1)エンジニアリング・システム
いわゆる工場内で物を生産するための機械である生産設備や産業用機械を生産しています。それらを8つのブランドで展開しています。
【出典:公式HP】
(2)流体(液体・空気)を扱う設備
流体(液体・空気)を扱う機械設備を生産しています。例えば車を洗うための洗浄機やガソリンスタンドの給油機などです。薬品や食品を扱うものもあります。それらを7つのブランドで展開しています。
【出典:公式HP】
(3)冷凍及び食品機器
冷凍及び冷暖房で食品を保存したり製造したりする設備を生産しています。例えばスパーで食品を並べてある設備やコンビニの飲料売り場の冷蔵棚などです。それらとフードリテールとして5つのブランドで展開しています。
【出典:公式HP】
(4)セグメント別収益
セグメント別の2018年の収益は以下のようになっています。
【出典:公式HPの年次報告から作成】
収益は2017年に比べて約2.5%増加しています。
「凍及び食品機器」の利益が他より少なく、その分を「エンジニアリング・システム」が多いようです。
3.キャッシュフロー
ここ3年の各キャッシュフローは下表の様になっています。
日本の製造業の営業CFの売上比率が約4~8%であることと比べるとかなり安定した企業であると言えるのではないでしょうか。
4.配当
ドーバー・コープの2018年の配当は年間1.9ドル、連続63年間増配しています。
グラフにするとその凄さがよくわかります。
※株式分割やスピンオフを考慮せず、公式HPの配当記録よりグラフ化しています。
2019年8月15日時点での予想配当利回りは約2.2%のため、高配当を狙う投資家の立場では利回りは低いですが、株価をダウ工業30種平均と比較するとほぼ同じ動きになっています。
【出典:ブルームバーグ】
ですので、長期保有では株価自体の値上がりも期待できるため「バイ・アンド・ホールド」向きの銘柄と言えるのではないでしょうか。
以上、簡単ですがドーバー・コープ(DOV)の紹介になります。
皆さんの参考になれば幸いです。